こんにちは。

 

アパートの貸付をしていた母AさんがH26年8月に亡くなりました。
娘Bさんはアパートを相続し、そのまま貸付をしています。

この場合、娘Bさんのアパートの減価償却費の計算はどうなるでしょうか?

【ポイント】
①取得価額:母Aさんの取得価額を引き継ぐ
②償却方法:定額法!
※取得時期は相続時となります。
よって、H26年8月取得となり、旧定額法(H19年3月31日以前取得)になることはありません。
またH10年4月1日以後に取得した建物は、定率法を選択することができないため、
定率法になることもありません。
③月数按分:8月〜12月→5ヶ月/12ヶ月

ここまで把握できたら、
あとは数値をポンポンと入れて、減価償却費を計算するだけです。

母Aさんの減価償却費の計算において、
既に期首帳簿価額が取得価額の5%に達していて、1/5ずつの均等償却を行っていた場合、
それでも娘Bさんの減価償却の計算は、通常どおりの定額法で行います。

例:
・母Aさんのアパートの取得価額:30,000,000円
・法定耐用年数:22年(定額法の償却率0.046)
・H26年1月1日の帳簿価額:取得価額の5%(1,500,000円)

→H26年分の娘Bさんの減価償却費
30,000,000×0.046×5/12=575,000

→H26年分の母Aさんの減価償却費
30,000,000×5%=1,500,000
(1,500,000-1)÷5×8/12=200,000

あら?娘Bさんの減価償却費の方が多いわ??
えぇ、そうなんです。

・旧定額法・旧定率法:最後は5年で均等償却
・定額法:最後まで「取得価額×償却率」で計算

娘Bさんは、母Aさんよりたくさん減価償却費を計上できるかというと、
H26年分はたくさん計上できます。
でも、減価償却って帳簿価額が1円になるまでしか計上できません。

それでは、娘BさんのH27年分の減価償却費を見てみましょう。
・H27年1月1日の帳簿価額:725,000円
(1,500,000円
-母Aさんの減価償却費200,000
-娘Bさんの減価償却費575,000
=725,000円)

→H27年分の減価償却費
①30,000,000×0.046=1,380,000
②725,000-1=724,999
③①>② ∴724,999円

また、H28年分以降の娘Bさんの減価償却費は0円となります。

つまり、
母Aさんがそのままアパートの貸付けをしていたら5年で償却をしたところ、
娘Bさんが相続したことにより2年で償却をすることになった、
ということですね。

 

参考;
平成19年4月1日以後に相続により減価償却資産を取得した場合